最近観たアニメ

2021年の夏頃に敢行した怒涛の過去作視聴の記事です。
書きかけだけどそれなりの分量になったので公開(2023/12/19)

Classroom☆Crisis(2015)

昔々、まだ人類が宇宙に憧れ、フロンティアスピリッツに溢れていた時代。太陽系の各惑星に世界各国の新たな都市が建設され、そこで多くの人達が安定した暮らしを送っていた。この物語はそんな惑星の一つで、あるゆる国の都市が点在する火星に作られた、新たな日本の都道府県の一つ「第4東京都」を舞台に若き高校生サラリーマンたちが繰り広げる青春グラフィティである。

はい、あらすじだけで笑顔になれますね。放送してたのは受験期の夏クールで『がっこうぐらし』とか『城下町のダンデライオン』(あと『Charlotte』)が放送していたんだけど、続きが気になるという意味ではこれが一番楽しみだった。
とはいえTwitterでもあまり言及されることもないので半ば存在を忘れかけていたのだが、フォロワーがdアニメで観始めたのにつられて再視聴してしまった。最終話はそのフォロワーさんとタイミング揃えて実況したのだけど、まあ楽しかったです。

時系列的に『半沢直樹』をはじめとする池井戸ドラマに着想を得て立ち上がった企画と考えられる。というより本編中の会議シーンなんかは分かりやすく『半沢直樹』のオマージュだよね。
一方で、瀬良カイトを昇進させることで労組からの支援を断ち切るなんていう展開は、一応社会派ということになっている大本の池井戸ドラマでは見られないはずで、こういう「アニメ」らしいエッジの効いた話運びが好きだった。このある種の馬鹿らしさが受験期にあって、本当に支えになってました。

加えてカエルっぽいキャラデザは個人的に性癖なのと、おざーりちゃんボイスのメインヒロイン、TrySailの勢いのあるOP、前日譚としても機能してるClarisのED、と自分がアニメに求める多くが詰まっているわけでそりゃ好きになりますよ。

武装少女マキャヴェリズム(2017)
まず目につくのは主人公のキャラ造形。転校先の学校に殴り込みというと『炎の転校生』みたいのが思いつくけど、そういう硬派一辺倒という感じではなく、かなり飄々とした性格をしている。それで戦いを通じてあれよあれよとヒロインたちを抱き込んでいってしまう。この手のハーレム系バトルアクションでは他に類が思いつかない主人公像だった。

戦闘描写は技の名前が画面に大字で映し出されるのは演出的には嬉しかったね。一方で長尺でダラダラ戦うことが多くて正直テンポはあまりよくなかったと思う。ただこれは後半になるにつれて改善されていった気がする。

あと最終回が印象的で、退学になった能村は五剣や天羽との挨拶を済ませ学校を去ろうとする。だが退学はあっさり取り消され、鬼瓦と能村によって1話のリフレインが果たされる形で能村は学園に戻るが、正門に登場人物が勢揃いという流れで終わる。ベタではあるが実際に見てみると、想像以上に余韻の残るラストであった。

肝心のヒロインは、まず因幡月夜ちゃんが可愛かったね。この娘を気にいるんだろうなあというのは視聴前から予想はついていた(いつもの)。とはいえ今回は眠目さとり(今まで「ねむめ」って読んでた)も良かった。因幡月夜と眠目さとりの2トップ。特に眠目さとりは本編での描写のされ方がよくて、能村と戦っている最中は狂気に包まれたキャラクター性が強調されていた。その後女帝との戦闘中の回想でバックグラウンドがさらっと明かされることで、彼女の人格に一気に奥行きが生まれるんだけど、これには正直やられた。回想もクドクドやるんじゃなくて、彼女のミステリアス性を加味して端的に流すのが良かった。飄々とした感じが好きだったけど、ここで一気に愛着が湧いた。極めつけは最終回における姉妹の和解で、キャラクターの描写という点では五剣の中で一番優遇されていたね。

六畳間の侵略者(かきかけ)(2014)
誰のことを考えてるの?ハートのスペース争奪戦……

精霊使いの剣舞(2014)
毎週見るくらいがちょうどよいのだろうけど、引っ掛かりがなさすぎて一気に完走するのは微妙につらかった
今となってはストーリーがあまりに古典的すぎるけど、当時としても十分古かったでしょこれ。
テルミヌス・エストちゃんが可愛い。

ワガママハイスペック(2016)
エロゲ原作のショートアニメ。エロゲ原作で主人公が登場せずヒロインだけでコントが進行するフォーマットは「ノラとと」や「レヱル・ロマネスク」でも見た。時系列的にはこっちが先か。
良かったのは3話で、作画芝居がやたら細かいのが目を引くんだけど、短尺のスピード感と相まってアニメ的な勢いが感じられるのがよかった。
エンディングでいかにもエロゲソング!といった感じのボーカルとサウンドの曲が聴けるのも嬉しい。
鳴海兎亜ちゃんがいかにもエロゲの妹キャラという質感で可愛い。

台風のノルダ(2015)
公開当時少し気になってたけど、これ尺が30分しかないんですね。
地球を再構築するための人柱となった台風のノルダちゃんを救うお話。それと少年二人の個人的な確執を絡めた感じの話になっている。
スタジオコロリドだから作画はいいんだけど、この頃はまだリソースを注ぎ込んだ商業作品臭のする画面にはなっていない。
今見ると『天気の子』と否が応でも被るところがあるのだけど、配給ラインから言って新海監督がこれを観てないということは考えづらいし、本作が与えた影響とかあるのだろうか。

ゆゆ式 OVA(2017)
dアニメにあったから観た。
単発の映像ということもあって、独特テンポを持つ映像にすんなりとは入っていけなかった、ここらへん毎週1話のペースで観ることで徐々に慣らされてくるTVアニメとは違うなと思った。

正解するカド(2017)
逆噴射すると分かった上で見る当時の覇権アニメからしか得られない独特の緊張感がある。
シン・ゴジラなんかで散々言われ倒してることだけど、このご時世にあって、国家の中枢が専門知を結集して合理的に危機立ち向かうという話が全くの空想になってしまったのが悲しい。
とはいえ緻密なストーリーテリングは前半に限ったことで、物語は終盤にかけてすごい勢いでタガが外れていく。ざっくり振り返ってみると、

9話、どうやら沙羅花ちゃんは異方存在であるという事実にびっくり。匂わせる描写自体はあったしこれはまあいい。
10話、正直特段言うことはない。Aパートのスペクタクルな映像は綺麗だった。
11話、沙羅花ちゃんのキスシーンえっちだったね。それとクソダサスーツに持ってかれた。最終決戦前に突如湧いて出てくるクソダサスーツといえば刀使ノ巫女の前半を思い出すけどそれよりはるかにダサいですね。
最終回。とにかく驚いた。主人公サイドがザシュニナの意表を突いて一泡吹かせるというのが、作品と視聴者のメタな関係に掛かってて、要するにそれがやりたかったんだろと。確かに驚いたし、大いに笑わせてもらったから俺の負けだよ負け。

一気見だったからよかったものの、リアルタイムで毎週考察なんてやってたら終盤の展開に怒りたくなるのは分かりますよ。

あと補足として、終盤「意外性のある事象が多くの情報量をもつ(のでザシュニナを驚かせることに意味がある)」みたいなことを言ってましたけど、これはお気持ち論法とかでなくて、情報理論の概念としての"情報量"(-logP(X),確率が小さくなるほど大きくなる量)のことを念頭に置いている気がする。

その他この時期に見たアニメたち
えびてん 公立海老栖川高校天悶部(2012)
クソしょうもないけど10話しかなかったから勢いで完走した。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note(2019)
無事にグレイちゃんが可愛かったことしか覚えてないオタクの仲間入りを果たした。観てる間は推理とかちゃんと追えてたはず。

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ(2013)
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ!(2014)
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ツヴァイ ヘルツ!(2015)←確か6話くらいまでしか観てなかった気がする

以上、こんなところか